オサポ制

Initiatory System


 





ウフィカは、日本に住むソロ魔女たちのためのワークグループとして2013年8月に現代魔女術実践家・谷崎榴美が設立した現代縄文魔女術実践集団です。
日々の実践と運営の中で、皆で話し合いながら、少しずつアップデートを重ねています。
以下に、2018年夏至時点の変更点をまとめました。既に巫女の方も、巫女参入検討者も、必ず目を通しておいてください。 


新規巫女募集条件と、募集期間について
ウフィカは2018年夏至現在、ソロ魔女・シャーマン・ドルイド・現代魔術ないしそれに類似するあらゆるDIY的霊的求道の途上に居るネット接続可能な(twitter、skype、evernote、LINEを最低限使いこなせる)全ての成人女性の参加を受け入れます。
巫女の新規参入受付は、年に二回、夏至と冬至後の一ヶ月間となります
(6/20~7/20,12/20~1/20)。
この期間外には、如何なる理由があったとしても、参入希望は受け付けません。
また、夏至と冬至には『ひあそび講』という、巫女と巫女参入検討中の方のための会合がオフラインで開催されます。参入希望者は、是非実際に参加し、ネット上ではなかなか伝わりづらい「生の雰囲気(いい意味でも悪い意味でもw)」に触れてみてもらいたく思いますが、参加が新規参入の必須条件という訳でもありませんので、無理のない範囲内で。


女性の定義
ウフィカは「ネット接続可能な、すべての成人女性を受け入れる」としています。ここでいう女性とは、本人の望む望まないに関わらず、誕生時に授かった生物としての性別が女である人間のことです。2018年現在は、全ての人が性差に関わらず自由に愛を謳歌することが認められつつある素晴らしい芽吹きの時です。社会のシステムも今後益々、全ての人が生活を営みやすいように、改善されてゆくことでしょう。
そんな時流の中で「先天的に肉体が女性である者限定の集団」を運営するというのは、あまりにも前時代で、心苦しく思っています。
しかし、今後、肉体的性も、精神的性も選択可能なものになってゆく自由な未来が必ず待っているならば「性が逃れられない宿命であった時代の文化と霊性」を再構成・伝承してゆく集団の存在も、あっても悪くないのかな、と思います。
自由とは、何かの否定の上に積み重ねられるものではありません。愛と尊敬の元に行われる、あらゆるすべての営みが許され祝福される時代の到来を、私達は心待ちにしています。


「日本国」という束縛からの離脱
今までのウフィカの世界観は、ヤポネシア文化圏を想定しながらも、あくまで物語の主軸は「日本国」に限定されていました。これは、谷崎が欧米で誕生した現代魔女運動のローカライズ版としてウフィカをデザインしたためです。しかしウフィカも結成5年となり、独自の歌や物語が増え、当初お手本としていた現代魔女運動とは、根底で繋がりつつも、既に独立した世界観が構築・伝承されています。また、近年の世界的火山活性化の波や、はざま文化研究(歌、あやとり、刺繍など)に際し、巫女たちの視線も自然と海の外側へと注がれつつあります。 

これを機にウフィカは「日本国」という父権的社会の幻想から抜け出し「環太平洋火山帯に属する八島(日本列島を指す言葉。数々の島の集まりのような意味)に暮らす巫女」という立ち位置を模索することになりました。
環太平洋火山帯とは、英名 リング・オブ・ファイアと呼ばれる太平洋の縁をぐるりとりまく火山帯のことで、ニュージーランド、オーストラリア、ポリネシア、ミクロネシア、メラネシア、インドネシア、フィリピン、日本列島を通り千島列島、カムチャッカ半島、アリューシャン列島、アラスカ、カナダ・アメリカ沿岸部を通り、南アメリカのペルー、チリにまで至る一帯のことを指します。
谷崎はこの一帯を『ウフィカの物語』(「火山の女神と雷の男神」の男女神二柱をまつり、「立ちのぼる炎と天から降り注ぐ雨」を物語の中心とした世界観・儀式)を共有可能な文化圏と捉え、今後は「日本人」であるか否かを問わず、環太平洋火山帯に何かしらのルーツを持つ全ての巫女志願者を受け入れることにします。
ウフィカ結成後、何度か英語圏からの参入希望をお断りしてきましたが、今後は是非臆せず連絡をください。
しかし、ウフィカ内の公用語は基本的に日本語であることは変わりません。よって母国語が日本語でない巫女は、英語を使えるオサポの助けを借りつつ、その他の個人的コミュニケーションにはGoogle翻訳等を積極的に利用する必要があることは理解しておいてください。
また、この機会に日本語以外の言語を使って、女性の霊性とはざま文化の探求と再構成というトピックに積極的に取り組みたいという新旧巫女さんがおられましたら、心から歓迎します。


オサポの交代制導入
当初四人の初代巫女が担当していたノチウ・シサム・イフンケ・イメルの四組ですが、今後は組名はそのままで、オサポの役割を交代制にすることになりました。
現オサポ達により『奔放の巫女』の中から新任オサポを推薦し、本人が承諾したら、『蠱惑の巫女』のイニシエーションを受けます。無事通過したら、前任オサポより組に伝わると秘密の呪文をバトンとして託され、はれて就任となります。

オサポ交代の意思表明は毎年春分頃。そこから新任巫女の推薦が始まり、ベルテイン頃に『蠱惑の巫女』のイニシエーションを受け、夏至に就任のはこびとなります。

交代制を導入した理由の一つは、巫女個人の結婚・妊娠出産・介護・仕事といった女性のライフステージの変化、精神的変化に、柔軟に対応するためです。オサポ制がうまれたのも、谷崎の妊娠出産がきっかけでした。ウフィカの標榜する「女性の宗教」は、日々の営みをなにより第一とし、緩やかに霊的求道の方を俗世に「添わせ」ます。それは出家や荒業のような、全てを捨て去る求道とは真逆のベクトルです。

もう一つの理由は、オサポ制そのものを、ウフィカの第2段階参入儀礼とするためです。
第1段階である『奔放の巫女』にとっての「わたし」は徹頭徹尾「わたしのためのわたし」でしかありませんが、『蠱惑の巫女』では「あなたのためのわたし」という視点を獲得しなければなりません。
他者から見て「わたし」はどう見られているのか。それを冷静に分析し、先導者として振る舞う経験は、巫女の内に灯る炎を、縦横無尽に燃え広がる荒々しい野火である『奔放の巫女』から、『蠱惑の巫女』という制御された篝火に変容させるために、大いに価値あるものとなるでしょう。


「魔女」からの解放
前回の募集から、巫女志願者の募集条件を、ソロ魔女以外の霊的修行体験者にまで拡張しました。そのおかげで、「魔女」という限定的な文化にとらわれない軽やかな巫女が、ウフィカに新しい風を吹き込んでくれました。しかし同時に、現代縄文魔女術実践グループという前提を理解せずに参加し、結果的に途中脱退となった方が居たことも事実です。
前述したように、ウフィカは結成五年となり、独自のワークや物語が出来上がりつつあり、既に所謂WICCAとは別モノとして発展を遂げて居ます。しかし「個々が自分の力で古い神々と再接続するための新しい宗教」であるという現代魔女運動の根源のテーマは受け継いでいます。
偉い司祭や導師に仲介して貰わずとも、権威ある聖なる建築物に立ち入らずとも、人は聖なるものと、いつでもどこでも、直接繋がることが出来る。しかもとても素朴な方法で。そのことを思い出し、その権利を奪還することが、私の思う現代魔女運動の存在意義です。 

ウフィカは間違いなく宗教的な団体です。けれど、教祖は居らず、本山のような決まった礼拝堂もありません。巫女個々人が占いやヒーリングを行う場合はその代金、はざま講開催で必要経費程度の参加費が発生する場合はありますが、純粋なお布施のような金銭のやり取りは一切ありません。 

日本人は「宗教」という言葉を殊更に嫌います。religion に対して当てられた宗教という言葉は元々仏教用語で「真理に関する教え」のような意味であるそうです。しかし英語のreligion はラテン語のreligioから来ており「ふたたび繋げる」という意味を持っています。宗教という言葉が訳語として用いられたのは幕末以降。ウフィカが眼差しているのは、そう名付けられるはるか以前の、古から受け継がれてきた物語と祈りの所作、女性達の霊的営みのすべてです。
以上のことを理解した上で、参入志願を提出するよう心がけてください。


ネットリテラシーについて
ウフィカの参加資格として常に変わらないのは「ネット接続可能でありtwitter、skype、Evernote、LINEを最低限使いこなせる成人女性」という部分です。これは、年に二回の『ひあそび講』と不定期開催の『はざま講』以外の巫女同士のやりとりの全てがネット上で完結しているためです。どんなに熱く参加を求められても、この部分が満たされなければ、巫女活動のスタートラインに立つことすら叶いません。
また、道具の使い方のみならず、自身が情報の送受信者であるという責任感と、情報の取捨選択・管理能力を併せ持っていることも不可欠です。自身の発信する情報には、誠心誠意最後まできちんと責任を持ち、軽はずみな言動は慎むこと。受信する情報に関しても、むやみに振り回されず、品位を保って賢く利用すること。この二点は、インターネットを使用する成人としての最低限の行儀作法です。広大なインターネットの海は女神の如く、時に素晴らしい恵を与え、同時に命すら奪いかねない危険をも孕んでいます。そのことをきちんと肝に銘じ、情報の大海を優雅に泳ぐことのできる技を、各々が自己責任で身につけてください。 


健康面に関すること
ウフィカでは、肉体的・精神的ないかなる病気も、巫女参入を拒む理由になりません。
ですので、もしも通院や服薬に関する情報がある場合は、プライバシーを侵害しない限り、オサポに伝えてください。しかし、ウフィカの巫女もオサポも、一人一人独立した女性です。よって、あなたがどんな病を患っていようと、一切特別扱いはしません。病いも自身の一部であるという認識を持ち、きちんと自分のことは自分で責任を持つこと。(巫女参入後にシェアされるワークを行うか否かの判断、自分の健康状態を見極めつつアレンジする等)また治癒可能な病であるならば、誠心誠意、治癒に向けて励む意志を持ち、決して病に甘えないことを条件に、参加するようにしてください。そして、肉体的、精神的不調を改善するために、是非ウフィカのワークを活かしてください。

以上になります。
上記以外の詳細に関しては、2017年ver.その他の記事を各自参照してください。 

一昨日、大阪で大きな地震がありました。
少しでも早く、当たり前の日常が戻って来ますように。失われた命には、心からの鎮魂を。 

火山の女神と落雷の男神、炎の女神と雨の男神に弥栄。太平洋をとりまく炎の輪に暮らす、すべての火の巫女に祝福よあれ。 

2018/06/20 夏至
八島の創造の火の巫女 LAGABO

 


過去ログ

※この記事は2016年5月に谷崎により書かれた記事を再編集してあります。

はやいもので今年の夏、ウフィカは3歳になります。
「ソロ魔女かつ成人済みの肉体的に女性のみ」という結構限定された参加条件であるにもかかわらず、予想を上回る数の参加希望者さんたちからのメールが、今でもたくさん届き続けています。 魔女とは箒に乗って空を飛ぶものではなく云々……なんていう聞き飽きた前置きを軽やかに飛び越えて、実践グループ、しかも「日本の魔女術探求」を掲げた、「正当な伝統カヴン」ではないウフィカに参加したいと希望する魔女さんが、まさかこんなに居たなんて。
これはとてもとても、嬉しい誤算でした。

3年という月日は、あっという間のようでいて同時に、一人の人間の人生をくるりと大転換させるに十分な時間でもあります。私事で恐縮ですが、この3年間の間に私は「歩き巫女」としての放浪の時を経て、今年はじめに故郷で娘を産み落としました。
「人を産む」という行為は想像をはるかに上回るパワーで「わたし」を変容させました。その変容の力はものすごーく多角的で、人として、女性として、魔女として、「わたし」というものの、ほぼすべての面に、容赦なく働きかけました。

この体験そのもの、そして、すでに始まりつつある「人を育む」という行為もまたおなじく、不可逆的変容力で「わたし」にはたらきかけ、またその体験はかけがえのない巫女修行となることと予想しています。 これらのわたし個人の人生の体験の中で得られた、そして今後得られるであろう呪術と祈りに関する閃きもまた、今まで通り余すことなくウフィカの中でシェアしてゆきたい。
そしてウフィカのすべての巫女たち自身のかけがえのない人生の中で、女として魔女として巫女として積み重ねられてゆくであろう経験と知識も同じように、皆で分けあい混ぜあいしていってもらいたい。 そんな願いのもと、このたびウフィカのシステムを再検討してゆこうと思い立ちました。具体的な新システムは以下の2つです。

新システムその1 オサポ制度

◼︎オサポ制度とは?
参加希望の連絡をもらった時点から、ランダムに四人のオサポのうちの誰か一人が割り当てられます。オサポの語源はアイヌ語のお姉さん「サポ」です。オサポさんは師匠やイニシエーターのような大それたそれではなく、あくまで先輩のお姉さんとして、優しくしなやかに、新人さんのその後のウフィカ活動のお世話役や、魔女生活の良き相談役となってくれます。 オサポ役をしてくれる四人のメンバーは、ウフィカ最初期から参加してくれている巫女さんたちです。谷崎の私生活諸々のことを気遣って、彼女たち自ら新システムについての提案をしてくれたことがきっかけで、今回のリニューアルが実現しました。

新システムその2 組み分け制度

◼︎組分け制度?
四人のオサポさんはそれぞれ自分の組を自由にオーガナイズしています。組の活動内容は、水曜拝火やスカイプお話会、そしてウフィカの物語とあそびうたの伝授や獣使いの練習などなど、おおまかな内容は全ての組で違いはありませんが、オサポはウフィカの巫女である以前に、独立したソロ魔女ですから、それぞれの組は自ずとそれぞれのオサポさんのカラーが反映されたものとなります。誰がどの組に配属されるかは、女神のみぞ知る完全に運と縁!参入希望のメッセージを受け取った時点でランダムに割り振られます。

◼︎組の紹介

・シサム組
シサムとはアイヌ語で良き隣人のことです。担当のオサポが植物好きなのでハーブや薫りのことになると熱くなってしまいますがお許しください。ご縁ある方に緑の力をお伝えしたいと思っています。

・ノチウ組
ノチウ、それは星。はるか昔から人々の道標となってきた星々の輝き。惑星とリンクする私たちの身体。古くから語り継がれてきた大切なことを心と身体で再度見つめ直す、そんな時間を一緒につくっていきたいと考えています。おばあちゃんの知恵袋を目指すオサポです。

・イメル組
イメルとは雷。音や光、香りや衝撃のような直感を大切にします。オサポは科学と魔法のはざまを泳いでいます。

・イフンケ組
イフンケは子守歌を意味します。暗闇が怖くても、優しく響く歌があれば大丈夫。ここのオサポは、歌や手遊びを楽しんでおります。

以上のシステム変更に伴い、参入希望の連絡は今後メールではなくTwitterのDMを通してのみの受付とします。万が一メールで連絡をいただいたとしても、当たり前のようにしれっと放置されてしまいますからどうかお気をつけください。
既にウフィカメンバーの巫女さんたちは、どれでも好きな組を選んで所属することができます。

火を起こし、火を囲み、戯れ、語り、歌い、踊り。その肌に名もなき神の視線を感じる夜を、人類ははるか古の頃より知っています。それは人がヒトである所以のような、根源的な記憶の一つであるといえるでしょう。

ウフィカがこれからも、そういう源泉的体験の、時代や地域を超えた魔女術探求のきっかけを産む場でありつづけられたらいい。学問や教養や知識や伝統だけではない、もっと血肉の通った、「いまここ」を生きるための、愛する人を癒し守るための、「現実的呪術」をみんなで産み育むための、そんな場所になればいい。女神の子宮のような、居心地のいい巣のような、そんな場所になればいいなと心から願っています。




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